医療法人ジュエリメディカルTHE CLINIC NAGOYA
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筆者紹介

医療法人ジュエリメディカル理事長 ザ・クリニック名古屋 院長 中村寿(医学博士)

ムダ毛もいつかは白くなる?白髪が生えてくる仕組み

30歳を過ぎたころからポツポツと増えてくる白髪は老化の進行や年齢を実感する指標となるものです。髪の毛が白髪になるのと同じように、年齢を重ねると眉毛やデリケートゾーンのムダ毛に白髪が混ざるようになります。自然な老化現象の一つですが、脱毛という視点で考えると白髪は「医療レーザーでは脱毛効果を期待できませんよ」というサインにあたり、医療脱毛やエステ脱毛では処理できません。40代・50代の方が20代の頃、脱毛はワキだけで数十万、全身脱毛だと100万単位のお金がかかっていたと思います。「今は脱毛も安くなったし、自由に使えるお金もある」「やっぱりすべての毛を処理してしまおう」と思っていても、肝心のムダ毛が白髪になってしまっては手遅れの可能性があるのです。

髪の毛が黒く見える仕組みについてご説明すると、すべてはメラニン色素に関係しています。髪の毛をはじめとする体毛は、皮膚表面に出ている毛幹と皮下組織である毛根と毛球部分に分けられます。毛球部分には毛を作り出している毛乳頭や毛母細胞、毛包があり、これらの組織が毛の成長を促すのです。毛に存在するメラニン色素は黒い褐色系のユーメラニンと黄赤系のフェオメラニンに分けられます。日本人はユーメラニンの割合が多いので黒髪となり、欧米の方はメラニンの総量が少ないためにブロンドヘアとなります。通常であればメラニンは体内で作られて黒髪を保つことができますが、老化や他の原因によってメラニンが少なくなり、黒い色素が減っていきます。髪の毛という入れ物があっても、黒い物質が入っていない状態になるため白くなってしまうのです。

髪の毛を染めていないのに茶色く見える方がいるように、メラニン色素の種類と量には少なからず遺伝が関係しています。年齢を重ねて細胞の働きが弱まるとメラニン色素を作り出せなくなり、若い頃は艶のある黒髪でも徐々に白髪が増えてきます。黒髪を保つために必要なミネラルやビタミン・アミノ酸といった栄養が足りなかったり、過度なストレスがかかることで生活習慣が乱れたり、加齢以外にも白髪になる原因はあります。髪の毛のみならずデリケートゾーンのムダ毛や体毛も同じように白くなってきますので、入浴時にチェックしてみることが必要です。

白髪になると脱毛できない!医療レーザーのメカニズム

髪の毛や体毛が白髪になるとなぜ医療レーザー脱毛はできなくなるのでしょうか?黒だろうと白だろうと、色は違っても同じ毛なのだから脱毛できるのではないかとお考えの方もいらっしゃるかもしれません。美容クリニックで使う医療用レーザーやエステ脱毛で使われる光脱毛器は、レーザーや光の波長が黒いメラニン色素に反応することを応用したものです。黒いメラニンにレーザーが当たることで熱を生み出し、その熱によって毛が生える元である毛乳頭や毛母細胞といった細胞が破壊されます。破壊された細胞から毛が生えることはなく、成長を促すこともできなくなります。照射を繰り返すことですべての細胞が破壊され、毛が生えないすべすべのお肌に変わっていくのです。

メラニン色素がなくなり白髪になってしまうと、いくらレーザーを当てても反応が起こらず熱を生み出すことができません。毛の成長に関わる細胞を破壊できないため、脱毛効果も感じられなくなります。メラニンには種類があるとお伝えしましたが、そもそもレーザー脱毛や光脱毛は黒い色素が多い日本人やアジア人だからこそ効果を発揮するもの。ブロンズや色素の薄い方々には効果を発揮できないため、欧米ではレーザー脱毛よりもワックスを使ったブラジリアン脱毛やシェーバーでの処理が主流です。レーザーや光脱毛で処理できない地域からすると、日本で行われている脱毛技術は痛みも少なくうらやましいとさえ感じる方もいるようです。

「そんなことを言っても、もうアンダーヘアが白髪になってしまっている」という方には自己処理や他の方法をお勧めすることになります。白くなっている毛を発見したら、まずはハサミでカットして目立たないようにします。頭髪に比べ体毛は気づかないうちに白くなっていることが多々ありますので、定期的にチェックしておくとよいでしょう。レーザー照射はお勧めできませんが、1本1歩電気針で処理していく「針脱毛」なら白髪でも処理可能です。毛根部分の毛穴に専用針を差し込み、熱を直接与えていきます。痛みもあり1本ずつ処理をするためレーザーや光脱毛よりも時間がかかってしまうデメリットはあるものの、確実に処理できる方法です。脱毛を検討している方には、白髪になってからでは照射できないこと、脱毛するなら毛が黒いうちに通うことを覚えておいていただきたいと思います。

いま増えている「介護脱毛」とは?医療脱毛を終活準備の一環に

ムダ毛が白髪になる前に脱毛しようという40代・50代が増えている背景には、美容の枠を超えて「介護」や「終活」という言葉を加えてご説明しなければなりません。2017年に某大手美容クリニックがV・I・Oのデリケートゾーン脱毛を「介護脱毛」と名付けたことで、「介護される側になったときのために」という意識をもつことが広まってきました。年齢を重ねても美しくあるためという個人個人の願いだけでなく、デリケートゾーンのムダ毛を処理することは将来介護してくれる方への思いやり。介護者への配慮として、終活の一環として、「脱毛」が注目されはじめたのです。

もともと10代から20代の若年層に人気のあったV・I・O脱毛ですが、介護脱毛という言葉が生まれたことで、子育てが一段落ついて金銭的にもある程度余裕ができた40代以降の方に「私も処理しておかないと」という気持ちを生み出しました。実際に親を介護する年齢になると、「いつかは私もこうなるのか」と自分ごととしてとらえるようになります。離れて暮らしていたり、家庭の事情などで施設に入らないといけなかったり、自分が親の世話をするとは限りません。他人にお願いすること、つまり将来的に自分は子どもではない誰かにお世話になるかもしれない。そうなったときに、恥ずかしい思いをしたくない、介護する人にも負担をかけたくないという気持ちが働くのは当然のことかもしれません。

排泄介助の際にムダ毛があまりに多いと拭き取りにくく、不潔な状態になってしまうと肌トラブルの原因となります。介護が必要な状態になると細胞の働きが弱まるため、ちょっとした刺激がかぶれやかゆみといった肌トラブルにつながってしまいます。特に性器周辺のIラインや肛門周辺のOラインはムダ毛のない状態が理想的です。デリケートゾーンを医療脱毛で処理するときのデメリットは、一度処理すると生えてこないので「やっぱり少しはあった方がいい」と毛を生やすことができなくなります。将来介護されるときのためとはいえ、今を生きることもとても大切なこと。医療脱毛は「Vラインだけはちょっとだけ残して自然な形で整えたい」というようなご希望に沿うことも可能ですので、まずは信頼できる美容クリニックで相談することをお勧めいたします。

通うなら今!人生100年時代の美容クリニック活用法

総務省が発表しているデータによると、65歳以上の高齢者は2018年の段階で3,557万人と年々増加傾向にあります。そのうち女性は2,012万人と男性よりも長生きすると言われています。データ上は65歳以上が「高齢者」というひとくくりにされてしまいますが、まわりの方々を考えてみるととても高齢者とは呼べない若々しい方々もたくさんいらっしゃいます。10代20代のころは、30代40代になるともうおじさんおばさんでおしまいだというような考えになることもありますが、自分がその年代になってみると、まだまだ老化は実感しないといった声も聞かれます。

医療脱毛は今後の人生を美しく健康に過ごすための手助けとなるものです。きれいなお肌やムダ毛がない体はそれだけで自分に対する自信を高めてくれます。年齢を重ねつつ美しく自然な老いを受け止めるようになるためにも、ぜひともかかりつけの美容クリニックを見つけてほしいと思います。健康食品や特殊なダイエット法など、毎年のようにブームになることもあり、今後も美容や健康の情報は増えていくでしょう。美容業界においては脱毛技術だけでなくしみやしわ、たるみといった老化の進行を防いだり予防したりする研究開発は毎年行われています。健康や美容に関する情報を自ら集める姿勢に加え、正しい知識かどうかを確認しつつ、自分の悩みを相談できる相手を持つことが美しくあるための秘訣です。

デリケートゾーンのムダ毛処理は恥ずかしさを伴う施術でもありますので、安心して治療を受けるためにも信頼関係を構築することが大切です。ザ・クリニック名古屋は美容皮膚科・美容外科・皮膚科なども併設しており、「内外美容」をテーマに体の内側から美しくなる方法をお伝えしております。今回ご紹介した介護脱毛を例にとっても、どのように年齢を重ねていきたいか、介護されるときにどんな自分でありたいかといった自分への問いに対する答えを探さなければなりません。髪を整えるときは美容院、体のケアをするときはアロマやマッサージというように、美容や脱毛に関するお悩みはここで!という場所をぜひとも見つけていただきたいと思います。

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